2022年3月 – 人形劇団プーク

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2022年3月 記事一覧

チェコ・アルファ劇場『快傑ゾロ』

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◆プーク人形劇場企画製作 世界の人形劇シリーズ◆
チェコ・アルファ劇場 / Divadlo Alfa

『快傑ゾロ』/ Pozor, Zorro!

チェコ伝統マリオネットによる、オフビートのユーモアと音楽あふれる大型舞台

2022年夏・8月〜9月 日本ツアー開催!

2018年の来日公演『三銃士』で大好評を博し、昨年夏の「A-hoj! 2021 」でも一番人気のアルファ劇場最新作です。チェコ国外での公演はこれが初!2度の延期を経ての待望のツアーです。

プーク人形劇場 公演日程

満員御礼!キャンセル待ち受付も終了しました。

≪公演日時≫ 上演時間約60分
2022年9月
21日(水) 15:00 完売 / 19:00 完売
22日(木) 15:00 完売 / 19:00 完売
23日(金) 11:00 完売 / 14:30 完売

≪チケット料金≫ 定員各60名
前売り 3300円(当日 3500円)
ペア券 6200円(おふたりで)
親子券 5200円(大人と18歳以下)
18歳以下 2500円
グループ(3名以上) 3000円(一人当たり)

全編生演奏日本語での上演に挑みます!(劇中歌はチェコ語/日英字幕つき)
ご家族みんなでお楽しみください!

作品について

『快傑ゾロ』は、現代チェコ人形劇の巨匠、トマーシュ・ドヴォジャークの最新演出作。ジョンストン・マッカレーの小説『快傑ゾロ』、そして1920年のダグラス・フェアバンクス主演サイレント映画『奇傑ゾロ』を着想源に作り出した、チェコ人形劇ならではのユーモアと躍動感あふれる傑作人形劇です。

ペトル・マターセクと並んでチェコを代表する人形美術家イヴァン・ネスヴェダがこの舞台のために製作した、伝統的な木彫りのマリオネット17体を含む計80体もの人形群と、ゾロのマスクを模した特殊舞台装置も見所。

アルファ劇場のすばらしい喜劇俳優たちが扮するエル・マリアッチ(メキシコ⺠族音楽団)の華麗で陽気な生演奏が、全編を通じて舞台を盛り上げます。小さな子どもから大人まで、みんなで笑って楽しめる舞台です。

「『快傑ゾロ』は、演出家トマーシュ・ドヴォジャークと美術家イヴァン・ネスヴェダが長年にわたって築き上げてきたアルファ劇場の優れた詩学を、完璧に示した作品だ。6才以上を対象とした作品ながら、それ以外の年齢層にも広く喜ばれるだろう。」—– Gabriela Špalková, 『Divadelní noviny』 2020年1月8日

“Pozor, Zorro!” is a perfect example of the unmistakable poetics of Alfa, for which Tomáš Dvořák and Ivan Nesveda have been worked for many years. It is intended for children from the age of six, but will also appeal to audiences of other age categories.  

『三銃士』(2006)や『ハハハ! チャップリン』(2017)の成功を受けて、再びノンバーバルで演じられるテーマを探していました。ゾロは理想的でした。力強いストーリーを伝えながら、世界中の観客に喜んでもらえるような作品を作るのはとても難しいことです。もしうまくいったとすれば、奇跡のようなものでしょう。
トマーシュ・ドヴォジャーク(演出)

スタッフ・キャスト

  
◆演出:トマーシュ・ドヴォジャーク 
 Director: Tomáš Dvořák Tomas Dvorak  
◆脚本:ヴィート・ペジナ
 Script: Vít Peřina
◆ドラマトゥルク:ヴィート・ペジナ、ペトラ・コソヴァー
 Dramaturg:  Vít Peřina, Petra Kosová
◆美術:イヴァン・ネスヴェダ
 Design: Ivan Nesveda
◆音楽:ヴラティスラフ・シュラーメク
 Music composition: Vratislav Šrámek
◆照明・音響:マチェイ・ジーグル 
 Lighting and sound: Matĕj Siegl
◆出演:マルティン・バルトゥセック、ペトル・ボロフスキー、マルティナ・ハルトマノヴァー、トマーシュ・イェレシュ、ロベルト・クロウパル、マリエ・ムラーズコヴァー、ペトル・ヴィダレニー、ラトカ・マシュコヴァー
 Casts: Martin Sádlo Bartůšek, Petr Borovský, Martina J. Hartmannová, Tomáš Jereš, Robert Kroupar, Marie Mrázková, Petr Vydarený, Radka Mašková
◆演奏:ヴラスタ・ヴォルダ 他
   Musicians: Vlastimil Vorda, and other

◆上演時間:約60分
  Duration: circa. 60 min

アルファ劇場 (チェコ・ピルゼン

1966年にピルゼンで設立されたアルファ劇場は、チェコ人形劇界を代表する人形劇団。トマーシュ・ドヴォジャークやイヴァン・ネスヴェダなどチェコ現代人形劇界を代表する演出家・美術家を擁し、国際的に最も著名な人形劇団の一つ。糸操り・手使いなどのチェコにおける伝統的美術や演出法に根ざしつつ、オルタナティブな演劇手法も取り入れて常にチェコ人形劇の 新たな可能性を切り拓いてきた。幼稚園児〜ヤングアダルト〜大人まで幅広い観客を対象とした数多くのレパートリーを有し、国内外の著名な人形劇フェスティバル等で受賞多数。代表作『三銃士』は計27以上の賞を受賞し、ヨーロッパ、アメリカ、カナダ、中東、日本等で巡回公演が行われた。これまで上演のために訪れた国は35カ国を超える。二年に一度開催されるチェコ最大の人形劇・オルタナティブシアター・フェスティバル「Skupova Pilzen」をピルゼン市と共に開催している。

公式HP:http://www.divadloalfa.cz/index.php/en/

後援:駐日チェコ共和国大使館 チェコセンター東京 新宿区  西新宿一丁目町会・商店街振興組合 南新宿町会・商店会 
   NPO法人日本ウニマ
助成:チェコ共和国文化省
   文化庁文化芸術振興費補助金(劇場・音楽堂等機能強化推進事業) 独立行政法人日本芸術文化振興会
   公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京【芸術文化魅力創出助成】

お問い合わせ 

 ■プーク人形劇場■
 ☎:03-3379-0234 (10:00〜17:00)  お問合せはこちら:theatre@puk.jp
その他のお問合せはこちら >> 問い合わせフォーム


2022年ツアースケジュール

※各ツアー先の公演については、各地の主催者にお問い合わせ下さい。

8月3日(水) パティオ池鯉鮒(愛知県知立市)
8月5日(金) ゆめたろうプラザ(愛知県知多郡武豊町)
8月7日(日) ロームシアター京都(京都府京都市)
8月10日(水) 淡路人形座(兵庫県南あわじ市)
8月13日(土)14日(日) 人形劇場とらまる座(香川県東かがわ市)
8月16日(火)17日(水) 愛知県芸術劇場小ホール(愛知県名古屋市)
8月20日(土)21日(日) 岡山県天神山文化プラザ(岡山県岡山市)
8月23日(火) 一心寺シアター倶楽(大阪府大阪市)
8月27日(土) 高崎市新町文化ホール(群馬県高崎市)
8月28日(日) 藤沢市民会館小ホール(神奈川県藤沢市)
9月2日(金)3日(土) 札幌市子どもの劇場やまびこ座(北海道札幌市)
9月4日(日) 砂川市地域交流センターゆう(北海道砂川市)

新宿ストリートシアター >特設ページはこちら
9月7日(水)〜9日(金) 新宿髙島屋 1階JR口特設会場(東京都渋谷区)
9月12日(月) チェコ共和国大使館(東京都渋谷区)
9月17日(土) 大島町開発総合センター(東京都大島町)
9月21日(水)〜23(金) プーク人形劇場(東京都渋谷区)

ブルガリア・ソフィア人形劇場からのメッセージ

コロナ、環境変化、戦争が世界を変えました。
しかし私たちは強い希望を持って、世界中の人々の愛が勝てるように一生懸命頑張ります。

安らかな眠りができるよう

子どもたちが笑顔でいられるよう

父親が武器を持たないよう

狂気の戦が止まるよう

私たちアーティストがよく集まって、喜びと制作の楽しさを観客と共感ができるよう

プーク人形劇場50周年記念フェスティバル、おめでとうございます。

一緒にできなくてとても残念です。
ありがとうございます!
大好きです!

(翻訳:アントニオ・アンゲロフ)

人形劇団プークと、ブルガリア・ソフィア人形劇場との共同制作公演『カモメに飛ぶことを教えたドラ猫の物語』

2018年に好評を博した舞台をコロナ禍で2度の延期を経ながらも、プーク人形劇場50周年記念フェスティバルで再演する予定でしたが、再度延期を余儀なくされました。

2023年の再招聘にのぞみを繋ぎ、きっと皆様にお届けしたいと思います。

ブルガリア・ソフィア人形劇場からのメッセージ・・・私達も想いは同じです。
国も言葉の違いも超えて通じ会える、人形劇・演劇の力を私達は信じています。

2022年 3月23日  プーク人形劇場 

プーク人形劇場誕生50周年シリーズ⑪

プーク人形劇場に併設された「コーヒープンクト」。店主こだわりのコーヒーと手づくりケーキが堪能でき、観劇の合間の憩いの場として、プークの人形劇とセットで愛して下さっている方も多いと思います。 今回は劇場にとって、なくてはならない喫茶室と売店についてのお話です。どうぞお付き合いください( 2022年1月1日発行の「みんなとプーク」第278号『プーク見聞録』の記事より転載)。

▲ プーク人形劇場2階・喫茶ぷーぽ(1971年)

 冬の朝、東の果てから透明な日差しが町へ届けられました。昨夜は人声に賑わった歩道も今はひっそり閑として、響いて来るのは(のこぎり)みたいな木枯らしと雀の(さえず)りただそれだけです。ちゅんちゅんちゅんと可愛らしい雀の声は、古人の耳にはチウチウチウと鼠の様に聞こえたのだとか。「うつくしきもの。瓜にかきたる(ちご)の顔。すずめの子の、ねず鳴きするに踊り来る」とは『枕草子』の一節ですが、この小さな鳥を愛らしく想う心地は、古今を問わず誰しもが感じて来たことなのでしょう。さて、そんなうつくしき客人も雀合戦さながら集まり来る場が、新宿にあることを皆さんはご存知でしょうか。プーク人形劇場の一階にちょこんと構える喫茶〝プンクト〞。陽のあたる通りに面し、小鳥に祝福されたこの愛らしいサロンと劇場とのお話を今日は致しましょう。

コーヒープンクト(現在)

 「上等な豆で淹れた珈琲を誰にも気軽に飲んでもらいたい」そんな気風(きっぷ)の良さからか、旨い珈琲や素材にこだわった洋菓子やジュースなどを取り揃えるプンクトは、終日(ひねもす)行き交い人や劇場へ訪れるお客様に向かって開かれた喫茶です。また、テイクアウトに供されるペーパーカップには、プークのレパートリーとしても大切にされているメーテルリンクの『青い鳥』を模した絵がスタンプされています。「一杯の珈琲から夢の花咲くこともある」と、古い流行歌の文句にありますが、このうた鳥が告げるのはすぐ隣にある幸せでしょうか。踊り来る雀と戯れ、冬の珈琲が冷めぬ間に、そんな想像に思いを巡らせてみるのも気楽な楽しみかも知れません。

▲コーヒープンクトの紙コップ

 そんなプンクトより前の時代には、〝ぷーぽ〞という喫茶室がありました。こちらは劇場が誕生した1971年に建物の2階に併設されたもので、店内は世界各国の人形劇のポスターや(ほうき)に乗った魔法使いの人形で飾られ、人形劇人たちのサロンとして賑わったと聞きます。また当時を知る劇団員によれば、年末の大掃除を終えるといつも劇団の全員に珈琲を振舞ってくれたと言うことで、一杯の温もりに羽を休めた人もきっと多かったのではないでしょうか。

▲ プーク人形劇場2階・ 喫茶ぷーぽ(1971年)

 しかし、こうした劇場へ喫茶室を併設するという計画は、どのようにして発想されたものなのでしょうか。そこで劇団内にて話を伺えば、どうやら劇場の建設に際してヨーロッパ諸国を視察して回った川尻泰司が、現地の劇場で目の当たりにした経験を元にして発想したということです。「舞台や客席だけでなく、子どもたちが一丁前に迎えられる場所や経験を与えたい」という想いを持った氏が、大人の施設である喫茶や売店をも劇場に併設しようと計画し、数年の後に実現させました。

▲ 喫茶ぷーぽ・ギャラリー
▲ だるまちゃんショップ開業時、かこさとしさんと(2000年・喫茶ぷーぽの後)
▲ プーク人形劇場1階ロビー売店(現在)

 終戦後に再建されたプークは「こどももおとなも楽しめる5歳から88歳までの人形劇」というスローガンを掲げ、日本中を公演するところから始まったと劇団の歴史に伝わっていますが、その標語は劇場建設の際にも作用し、現在でも世代を超えた多くのお客様を迎えられる日々が続いています。劇場の座席に腰を下ろしてどれどれと人形劇を観劇し、喫茶においては歓談のひとときを喫することの楽しみは、これから大人になろうとする子どもにとっても貴重な時間でしょう。

現代の言葉の一つに” 消費者”という語がありますが、人生は消費するものではなくて想像(創造)するものであるといつでも信じていたいものです。プーク人形劇場は、そうした人の想像力を育む場として今日も尚あり続けています。新しいモノを生み出すことも、壊れたモノを直すことも、人や自分の気持ちを省みることも、全ては想像力の為せる業です。この劇場へ訪れたあなたの探し物がいつかこの場所で見つかりますように。一幕の舞台から、あなたの青い鳥を探してみませんか。(文/池田日明)

▲ 人形劇団プーク「青い鳥」よりチルチル・ミチル人形写真(1957年初演時)
▲ 人形劇団プーク「青い鳥」ポスター(1957年初演時)

トークセッション「人形劇の魅力」

50周年記念フェスティバルに参加している人形劇団の「創造の現場」から、
なぜ人形劇なのか、「人形劇の魅力」をとことん深堀りします。

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アーカイブ公開しました! ご要望にお応えして配信期間延長しました!
https://youtu.be/YbPVYGnfFqg

【出演スピーカー(敬称略)】
 人形劇団京芸 石川幹洋
 人形劇団ひとみ座 松本美里
 人形劇団クラルテ 高平和子 松原康弘
 人形劇団むすび座 大野正雄
 人形劇団プーク 井上幸子 栗原弘昌

【ゲストスピーカー】
 西上寛樹
 (フリー劇作家 ひとみ座「はれときどきぶた」脚色・演出/むすび座「トッケビ」脚本)

全体司会 伊井治彦

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