プーク人形劇場誕生50周年シリーズ① – 人形劇団プーク

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プーク人形劇場誕生50周年シリーズ①

劇場誕生50周年にちなんで、過去の資料の中から劇場誕生にまつわる写真や記事などを取り上げて、歴史を振り返ってみたいと思います。

第1回目は、1971年、劇場誕生フェスティバルとして記念公演を行った際のパンフレットの中から。数々の著名な方からお祝いのメッセージをお寄せいただきましたが、その一つをご紹介いたします。

プーク人形劇場完成記念パンフレット

『おめでとう』

林家正蔵(落語家)

 人形劇団プークのみなさん。
 こんどみなさんの芸術の殿堂であるプーク人形劇場が、東京都の、新宿区の、その一角に建設された。そのお悦びを心から申しあげます。よくぞ――と、感歎の声と一緒にこえをはりあげて叫びたい。プークのみなさんおめでとうございました。
 人形劇団プークのみなさん。
 みなさんは団体の精神を理解して常に秩序を守り堅固な団結力で芸の高調を期して精進を怠らぬ! これはお世辞ではない――。過去に不思議なご縁でプークへ参加出演した、あたくしの見聞であり体験であるのです。
 聞くところに依ると劇場建設費の大部分は全員の出演料の幾割かを積み立てたお金だそうな。これこそ汗と一致団結の力との結晶でこんな尊い事業はない。ほんとうに頭が下がる。
 人形劇団プークのみなさん。
 建設完成までには苦しい事、つらい事の連続であったこととお察し申しあげる。が、みなさんの熱意が、いま実って金字塔がうち立てられた。プーク全員の総力だ。
 世に素晴らしいとか、一大快心事とか云う言葉があるが、これは人形劇場として唯一のものを建設創始したプークの場合だ。
 ここで私は再び声を大にして叫びたい――
 おめでとうございました。

プーク人形劇場完成記念パンフレット
(1971年11月26日発行)より

林家正蔵出演「怪談噺牡丹燈籠」1967年